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image1739.png公開年:1970年
公開国:日本
時 間:116分
監 督:岡本喜八
出 演:勝新太郎、三船敏郎、若尾文子、米倉斉加年、岸田森、神山繁、細川俊之、嵐寛寿郎、寺田農、草野大悟、常田富士男、五味龍太郎、木村元、砂塚秀夫、田中浩、木村博人、浜田雄史、新関順司郎、熱田洋子、黒木現、滝沢修 他




三年前に訪れた蓮華沢の里に再びやってきた市。しかし、里はヤクザの小仏一家によって荒らされ廃れきっていた市の来訪を知った小仏一家の政五郎は、かねてから雇っていた用心棒に市を斬るよう依頼する。盲人を斬ることを嫌い一度は断った用心棒だったが百両出すと言われ、酒に酔った勢いで市を斬りに行く。しかし、一度の手合せで市が只者ではないことを悟り中断。お互いを「バケモノ」「ケダモノ」と呼びあいながらも、再度の勝負を約束して一献を交わす。その後、市は、小仏の下っ端を切ったかどで捕吏に捕まり牢に入ることに。本来なら打ち首のはずだが、なぜか生糸問屋・烏帽子屋の口利きで放免となり…というストーリー。

勉強不足のせいか、こんな作品があることを知らなかった。レンタルビデオ屋で発見して仰天。即レンタル。
まるで“ゴジラ対ガメラ”。途中で岸田森演じる九頭竜登場で、“ゴジラ対ガメラ対ジェットジャガー”みたいな感じになる。もう、大人の東映まんがまつり状態だ。

“用心棒”が一般名詞だとはいえ、その風貌はあきらかに黒澤明の用心棒そのものだし、よくもまあ黒澤サイドが許したなぁ…と。まあ、三十郎っていうキャラだったら怒ったかもしれないけど、別人だからセーフだったんだろうね(とはいえ、おいそれと出演しちゃう三船敏郎もスゴイかな)。

同じ“用心棒”だが、三船敏郎演じる佐々大作は『用心棒』桑畑三十郎の無骨ながら強かな性格とは異なり、『七人の侍」』の荒々しいが打算的という菊千代に近いキャラクター。このおかげで、限りなくマンガチックで超人的な座頭市というキャラクターとのバランスが取れているといえる。両者ともずーっと銭だ金だと言い続ける(笑)。

前半は、さすがに大物キャラクターを、どうやって両方とも生かそうかという点に苦心している様子が伺えて、シナリオはちょっとバタバタしている感じ。観ている側もはらはらするほどなのだが、つかず離れずの両者が、それぞれの思惑で状況を打破しようと動き始めると、どんどん馴染んでおもしろくなってくる。
とにかく、勝新太郎、三船敏郎の二人の演技は、そんなギクシャクを簡単になぎ倒すだけの力がある。加えて、米倉斉加年、岸田森、細川俊之と、悪人の波状攻撃が続くが、各々がそれぞれのキャラを立たせようと個性を炸裂。これが、なかなか効いていて、お祭り状態が加速する。

簡単に二人がお互いを認め合い、なあなあになって手を取り合ってしまう展開にしてしまいがちだが、そうならなかっただけでも、このシナリオは大したものだと思う。すったもんだありつつも、最後に両者の対決までもっていった(いけた)点は、よく頑張ったと評価したい。
#まあ、砂金を山にする必要があったのかどうかとか、そういう荒さは目を瞑ろう。

傑作とは言えないけれど、豪快なエンターテインメント時代劇として充分に愉しめた。昔の日本映画のパワーを堪能あれ。お薦めしたい。




負けるな日本

 

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