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image0337.png公開年:2002年
公開国:アメリカ
時 間:125分
監 督:ブレット・ラトナー
出 演:アンソニー・ホプキンス、エドワード・ノートン、レイフ・ファインズ、エミリー・ワトソン、メアリー=ルイーズ・パーカー 他
コピー:《悪の根源》を知る為にはその原点に戻らなねばならない。



FBI捜査官ウィル・グレアムは、精神科医ハンニバル・レクターから連続殺人事件について助言を得ながら捜査を続けていたが、ふとしたことから犯人がレクター本人であることに気付く。レクターとの格闘の末、逮捕に至ったが、犯人から助言を貰い続けながら見抜けなかったことのショックから捜査官を引退する。その後、フロリダで家族と静かな生活をおくっていたが、そこに元上司のクロフォードが訪れる。彼は、最近起きた連続家族惨殺事件の捜査協力を依頼。一旦断ったが、事件の状況を聞かされるうちに興味が湧き上がり、結局、捜査に加わることに。しかし、なかなか解決に近づかないことに焦るクロフォードは、ウィルに拘禁中のレクターから事件についての意見を聞いてはどうかと助言をし…というストーリー。

またまた、レクター博士に戻ってしまった。

『羊たちの沈黙』も同様であるが、なんといっても、希代の猟奇シリアルキラーが、ストーリーの主軸の事件を解決するための協力者であるという、プロットのおもしろさ。しかし、その構成が『羊たちの沈黙』と同じであることが、逆に評価がいまいちなの理由だったりするのは、いささか皮肉なものである。

その他にも評価が伸びない理由は多々考えられる。
・画質がきれいだったために逆に安っぽく見えてしまっているとか…
・妙にレクター博士がグレアム捜査官を買っているのだが、半ば立場が対等に近いだけに、「教えろ」「教えない」の押しあいっこのようにも見えて、クラリスの時のような駆け引きや心理戦になっていないのが、いまいち深みが感じられないとか…
・猟奇的な描写が少な目なので、スケールダウンしている印象を与えてしまっている…とか
・レクター、グレアム、ダラハイドの三者の描写がバランスがよすぎて、それぞれのキャラクターの掘り下げが不足しているようにみえるとか…

まあ、色々挙げればあるのだろうが、それもこれも『羊たちの沈黙』という偉大な親の光が神々しいだけで、本作の絶対的なデキが低いわけではないと、私は思う。
ハーヴェイ・カイテルやフィリップ・シーモア・ホフマンらが脇を固めるなど、競演陣も豪華だし、ストーリー上の事件の犯人の興味深さという点では、『羊たちの沈黙』の犯人“バッファロー・ビル”よりも本作の“レッド・ドラゴン』のほうが上だと思う。
私は、持ち前の洞察力が周囲や敵から評価をうけながらも、「別にそんなことどうでもいいし…」という態度と、しかしながらも捜査には関わらずにはいられないというグレアム捜査官の姿にシンパシーを感じたので、非常に愉しめた。

シナリオ上の難点を強いて挙げれば、エミリー・ワトソン演じるリーバを、燃える家に残すなら殺せばいいし、殺す気がないのなら逃げやすくすればいいし、普通に放置しなのだけが腑に落ちなかった。唯一、微妙な演出と感じたのはその点くらいかな。

ネットの評判を読むと、原作を読んだ人の評判が悪く、読まずに本作を観た人の評判が良いという傾向がはっきり現れている。原作を読んだことのない私は十分に満足。どれだけ原作がすばらしい想像を喚起するデキなのかはわからないが、読んでいないことでここまで愉しめたのだから、むしろ読んでいなくてラッキーと思えるほど。お勧めしたい。
仮にお気に召さなくても、ラストシーンを見たら、『羊たちの沈黙』が見たくなること必至。

#『刑事グラハム/凍りついた欲望』も観てみようかな…。評判は悪いけど。



負けるな日本

 

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