[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
公開年:1983年
公開国:カナダ
時 間:103分
監 督:デヴィッド・クローネンバーグ
出 演:クリストファー・ウォーケン、ブルック・アダムス、マーティン・シーン、ニコラス・キャンベル、トム・スケリット、アンソニー・ザーブ、ハーバート・ロム、コリーン・デューハースト、ショーン・サリヴァン、ジャッキー・バロウズ、ゲザ・コヴァックス、ロバータ・ウェイス、ラモン・エステヴェス 他
受 賞:【1984年/第12回アボリアッツ・ファンタスティック映画祭】批評家賞、黄金のアンテナ賞、ヒッチコック・サスペンス映画賞
教師のジョニーは、恋愛関係にある同僚のサラの家から帰宅する途中で、自動車事故に巻き込まれてしまう。一命はとりとめたものの昏睡状態となる。5年後、彼は昏睡から目覚める。幸いにも大きな後遺症はなかったのだが、昏睡中にサラは別の男と結婚しており、子供までいることに、大きなショックを受ける。そんな中、看護士がジョニーに触れたときに、看護士の家が火事になっているビジョンが浮かぶ。彼は、事故の影響により、手に触れた人の過去や未来の出来事を知覚できるという能力を身に付けてしまったのだ…というストーリー。
実にスティーヴン・キング原作らしい内容だし、クローネンバーグらしいジメっとした質感がいい感じ(他作品で観られるグロさは無いけどね)。キング原作の超能力モノのSF作品で一番いいデキかもしれない(というか、純ホラーかヒューマニズム系意外は失敗映画ばかりだけどね)。
(以下、ネタバレ注意)
クリストファー・ウォーケン演じる主人公ジョニーは、事故に逢って5年も昏睡状態で、目覚めたのはいいけれど、愛しい恋人は別の誰かと結婚しちゃってるし、もちろん体は萎えちゃってまともに動けない状態。
そんな彼は、まず未来や過去が見えるようになる。でも、その能力のおかげで人助けもできるけど、インチキ超能力者と罵られることにもなる。すっかり嫌気がさしてしまい、ひっそり暮らそうとするんだけど、昏睡中に発生していた連続殺人事件の調査を依頼される。人の役に立つならば…と、引き受ける。基本、すんごくイイ人なのね。
で、現場で事件当時のビジョンが浮かび、真犯人を突き止め、大捕物に(なかなか緊迫感があってよい)。「うん、色々大変だったけど、きっとこうやって人の役にたつ運命だったのね…」てな感じで、この流れで進むのかと思いきや、そうはならない。
やはり、能力に嫌気がさして、またもやひっそりと暮らそうとするのだが、またしても元カノの影が追いかけてくる。もう、いい加減、ひっそり暮らさせてやれよ…と思うのだが、ストーリーは、なんで彼はその能力を与えられたのか?というところに焦点が当たっていく。
(さらにネタバレ注意)
やはり、このストーリーの一番のポイントは、未来が見えた彼にとっては正義の行動でも、周囲の人からは単なるテロリストにしか見えないよね…っていうところ。だけど、主人公は、満足して死んでいく。自分が汚名を着せられても、将来的に愛すべき人たちは救われるんだもの。
世の中に実在するテロリストって、絶対に信じて疑わないで行動しているわけで、もしかして彼らも、未来のビジョンを見て、同じように行動してたりして…っていう、きわめて不謹慎ながらもSF的な冷めた着眼点が秀逸。そして、このラストのテーマにすぐ行かずに、切ない主人公に男泣きしちゃうような話が並行しているのが、実に巧み。
あまり有名な作品ではないけれど、秀作SFでとても愉しめた。お薦め。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |