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公開年:2011年
公開国:日本
時 間:147分
監 督:成島出
出 演:井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子、田中哲司、渡邉このみ、市川実和子、吉本菜穂子、相築あきこ、別府あゆみ、安藤玉恵、安澤千草、蜂谷真紀、松浦羽伽子、ぼくもとさきこ、深谷美歩、畠山彩奈、余貴美子、平田満、風吹ジュン、井上肇、宮田早苗、徳井優、広澤草、野中隆光、管勇毅、荒谷清水、日向とめ吉、瀬木一将、吉田羊、日比大介、劇団ひとり、田中泯 他
コピー:優しかったお母さんは、を誘拐した人でした。
生後まもなく、父親の愛人に誘拐され、4歳になるまで犯人に育てられていた恵理菜。両親の元に戻ることができたものの、それまで犯人を母親と信じて疑わなかった彼女にとって、真の両親は他人以外の何者でもなかった。両親もそんな娘の態度にとまどい続け、結局、まともな親子関係を気付くことができないまま、恵理菜は大学生になる。ある日、友達もおらずバイト生活に明け暮れる恵理菜に、過去の誘拐事件について取材させて欲しいという女・千草があわられる。妙に馴れ馴れしい千草を訝しげに思いながらも、取材に応えていく恵理菜。そんな時、恵理菜は妻子ある男の子供を身篭ってしまい…というストーリー。
誘拐犯・野々宮希和子の公判の様子から始まるのだが、そこで語られる事件当時の様子を皮切りに、①誘拐→逃亡の生活、②救出後に成長した薫の今の生活、という二本のストーリーの川をつくる。その二本の川を交互に見せていくことで、登場人物たちの心の揺れを見せたり、彼らの行動に対する疑問を説明してみたりする。決して目新しい構成ではないし、もしかすると原作の段階でこういう構成だったのかもしれないが、非常に効果的だったし、編集の仕方も長けているので、単なるウェットで病んだ人々のお話にならず、スリリング且つメリハリの効いた“映画”らしい作品に仕上がっていると思う。
小池栄子は『接吻』と同様に光る演技。胸を目立たなくさせるためか、純粋なキャラ付けなのかはわからないけど、、猫背で引きずるような歩き方。全編オドオド(っていうかキョドっている)。その一貫した演技のおかげで、彼女の過去の告白を聞いた時の“ぞわっ…”が生じる。
そして、ストーリーは、痛い二人によるロードムービーに転じていく。
ただ、シチュエーションが特異すぎて、共感しにくいのが難点か。特に男性には難しいかもしれない。誘拐犯の希和子は、子育てをする喜びを味合わせてもらったことに対して感謝する陳述をする。普通は彼女が人非人に写る。でも、薫との生活を順に追っていくと、なんとなく希和子が理解できる…???いやぁ、男の私には微塵も理解できないのよ。女の本能だとでも?
薫の感情だって理解しにくい。後妻で入ってきた義母と折り合いが悪くて…なんて経験をした人には共感ポイントがあるのかもしれないけど、私そういう経験ないし。それこそ、狼に育てられた狼少女の気持ちなんてわかるわけないでしょ。それと同じくらいピンとこない。まあ、逆に彼女たちも“普通”がわからないから、“八日目の蝉”の気持ちを考えるわけなんだけど…。
#本当に一番理解できないのは、連れ去り犯であろう女を愛人にしていた夫と、その後も生活を共にし続けている点なのだが、そこを突っ込んじゃ話が進まないのかな(ここをうまく説明できていたら、よかったのにな…と思う)。
原作通りなのかどうかわからんけど、多くの人が、ラスト「これで終わり?」と思っただろう。あの写真館で薫は何を思い出したと?どういう心の整理がついたと?私の感受性が不足しているのかもしれないが、いまいち理解できていない。島に戻るって決めたこと?とりあえず、子供を生んで、二人で育てるって決めた以外になにが?お腹の子供が愛おしくなったって、それまではそう思ってなかったの?
登場人物に共感できなかった私は、俯瞰した目線で純粋にサスペンス映画として愉しんでいたのだが、申し訳ないのだが、結局、彼女がどういう欠けたピースを求めていて、どうそれを埋めたのかよくわからなかった。そこがうまく表現できないならば、せめて、もう一盛り上がり事件をつくって終わって欲しかった。
まあ、文句は色々書いたけど、佳作だと思う(とにかく、中盤までの演出は評価したい)。
負けるな日本
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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