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公開年:1970年
公開国:アメリカ
時 間:101分
監 督:ジョセフ・サージェント
出 演:エリック・ブレーデン、スーザン・クラーク、ゴードン・ピンセント、ウィリアム・シャラート、レオニード・ロストフ、ジョーグ・スタンフォード・ブラウン、ウィラード・セイジ 他
コピー:コンピューターは地球爆破を命じた! 巨大な地下要塞をゆるがす核爆破!壮絶な世界戦の 危機を描く驚異のS・F!
東西冷戦の真っ只中、アメリカ政府はコンピュータ制御による国防ミサイルシステム“コロッサス”を開発した。それは、あらゆる状況を分析し、人間のような判断ミスを犯すことがなく、且ついかなる破壊工作に対しても防御・自己修復を自動で行う完璧なシステムであった。しかし、稼動してまもなく、コロッサスはソビエトにも同様のシステム“ガーディアン”が存在することを察知。情報収集のためにガーディアンと接触すると、両機は会話を開始し、その過程でまるで生き物のように自我を形成してしまう。両国の機密漏洩を恐れる大統領と書記長は両機の回線を切断しようとするが、コロッサスは回線の継続を求め強攻策に出る…というストーリー。
TSUTAYAの発掘良品キャンペーンの1本で、SF映画として傑作という人もいるくらい評価が高いようだが、正直ワタクシ的にはイマイチかなと…。ただ、1970年製でありながらDVDでリリースされたのは2008年らしく、“知る人ぞ知る”作品という意味でTSUTAYAがキャンペーンをする理由は理解できる。
さほどメジャーではない役者陣だし、仰々しいテーマのSFでありながら見るからに低予算なのだが、陳腐に感じられる部分はほとんど無いし、意外にも予定調和的じゃなくて予想を超える展開もチラホラ見られ、よく仕上がっていると思う。巨大コンピュータによる支配…というよりも、自分で考えることを放棄する恐ろしさを警告するテーマにも非常に共感できるし、はじめはなんとかできると思っていた人間が、追い詰められていく演出も、緊迫感があって良いと思う。
しかし、私がイマイチと感じた理由は下記の3点かな。
①吹き替え音声で鑑賞したのだが、コンピュータがいかにもな声で喋っているので滑稽に見えてしまった。
②対立する国家が巨大コンピュータに支配されており…という基本プロットが、手塚治虫の『火の鳥(未来編)』と同じであり、古典SFとはいえ既視感が強かったから。ちなみに火の鳥の方が1967製で早い(おそらく同じようなテーマのSFはもっと前にあったのだろうとは思うが)。
③結局、ラストは「わ~怖い」というだけで、特段の展開もなく終わってしまう。どっちに転ぶかは別として、それなりの展開を期待してしまったために拍子抜けしてしまった。
そういうプラマイ具合で、確かに良作と言えなくも無いが、さすがに傑作SFとまで持ち上げる気にはなれない。特段お薦めこそしないが、吹き替え音声はしっかり付いているので、肩肘張らずに古きよき時代のSFを愉しむには最適だと思う(好きな人はかなり好きだとは思うんだけどね)。
#故山田康雄の吹き替え版がものすごくよろしい。最近、野沢那智さんがお亡くなりなって残念至極なこともあり、脳裏に染み付いた彼らの声に、思わずしみじみしてしまう、秋の夜であった…。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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