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image1918.png公開年:2011年
公開国:アメリカ
時 間:109分
監 督:アンドリュー・ニコル
出 演:ジャスティン・ティンバーレイク、アマンダ・セイフライド、アレックス・ペティファー、キリアン・マーフ、ヴィンセント・カーシーザー、マット・ボマー、オリヴィア・ワイルド、ジョニー・ガレッキ、コリンズ・ペニー、ベラ・ヒースコート 他
コピー:全ての人類は25歳で成長が止まる



近未来の世界。人類は遺伝子操作で肉体の成長を25歳で停止させ、その後の寿命は体内時計が刻む残り時間が決定するというシステムに。人口過剰を防ぐために、時間が通貨となっており、裕福な人は潤沢な“時間”を保有し永遠に生きることができる一方、貧しい庶民は命を維持するために労働し、高利で時間を借り、また生きるために他人の時間を奪うことが繰り広げられていた。ある日、貧しい青年ウィルは、バーで救出した富豪から117年もの時間を贈与されるのだったが…というストーリー。

時間が通貨というおもしろい着眼点。まだにSF蟹工船。しかし、その着眼点だけで、設定にまったく深みがない。

寝ているときに時間のやりとりが可能なら、もっと戸締りが厳重だろうし、仲の悪い夫婦なんか別々の部屋で鍵かけないといけないな。それに、すれ違った人の腕を掴んで簡単に殺せるし。
1日あればいい…って格好付けてるけど、うっかり寝たら死んじゃう可能性があるから、残り2日はないと安心できないってほうがリアルだったろうな。
腕相撲みたいな時間の取り合いの意味がわからん。最大のアクションがそれじゃ、ビジュアル的に迫力がない。最後の対決の勝利の決定打が、相手が残り時間を忘れていたこと…とか、くだらなすぎる。

そんなに時間が重要ならば、残りの時間をどう使うか…を考えると思うが、そんな思考が一切ない。街全体とは言わないが、死なないように時間を都合しあうコミュニティができるのが自然なのに、それをしようとする様子がない。
ちょっと考えただけで穴が見えてくるので、一生懸命見せないようにしているのだけど、やっぱりなんか変。いやいや、そんなことができない理由があるんだよ…っていうところを練らないとだめでしょう。

もっと、寿命が通貨であるという点を突き詰めるべき。富裕層は大量の時間を貯めこんでいて無駄遣いしてる…っていうけど、価格のコントロールを富裕層がしているのなら、実質的に物の購入時に対価を払う必要なんかないんだろうな。あくまで下級層からの搾取のために使っているわけだから。
もっと突き詰めれば、“時間”の総量は決まってるのか?中央銀行の通貨量調整みたいなことができるんなら、無尽蔵だし。いや、確実に寿命として消費されてるんだから、だれかが“時間”を作り出さないとおかしい。やはり、通貨なのに時間とともに減っていくというところがポイント。

で、なんで、下級層から搾取してるのか。食べ物とか資源が枯渇していて調整が必要だからなのか、単なる貧富の差の結果なのか、それとも両方なのか、はっきりしていない。というか、作り手のほうもはっきりしていないんだと思う。

実は、この状況が“インフレ”を極端なモデル化で表現しているのだとしたら、ものすごい慧眼。しかし、そこまで考えが至っていないのが、この作品の陳腐さ。乱暴な言い方をすると、普通の経済活動が継続されている状態ならば、貨幣価値は緩やかに下落する。それは、通貨の対象物として取引されている物品が劣化していくから。加えて、それら物品を基にして新たな価値の物品が生み出されえも、新たな価値の付加によって価格は上がるので、相対的に貨幣価値は下がるから。

まあ、そういう設定の矛盾に目がいかないようにごまかしながら、後半は、気に喰わない社会制度をブチ壊す展開に。『Vフォー・ヴェンデッタ』みたいな感じ。
ヒロインは父親の抑圧から解放されたい一心で、主人公についていくが、結果的に『ボニー&クライド』的な展開になる。しかし、システムが破壊され、世界が変わる…という段階になっても、、やっぱり二人が銃だけ持って突入とか。なんなんだろう。大衆で押し寄せないのかよ。わけわかんね。

期待を裏切られてのもあって、駄作だ!と言い切りたいところだがグっとおさえて、思いつきだけでそれ以上は練らなかった情けない凡作…というところでとどめておこう。無理してみる必要のない作品。後半は眠くなる。時間をテーマにしてるのにスリルが感じられないとか、もうね…。

流行りのカエル顔でおなじみアマンダ・サイフリードが、その魅力を発揮していなければ、映画としての見所は皆無だったかも(でも、篠田麻里子の吹き替えは最低。クソ。眞鍋かをりの『ドミノ』の吹き替え以下だあ)。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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