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公開年:2008年
公開国:フランス
時 間:93分
監 督:ピエール・モレル
出 演:リーアム・ニーソン、マギー・グレイス、リーランド・オーサー、ジョン・グライス、デヴィッド・ウォーショフスキー、ケイティ・キャシディ、ホリー・ヴァランス、ファムケ・ヤンセン、ザンダー・バークレイ、オリヴィエ・ラブルダン、ジェラール・ワトキンス、ニコラ・ジロー、カミーユ・ジャピ、ゴラン・コスティッチ 他
コピー:父の愛が、パリの街を暴走する。
長年、アメリカの秘密工作員として活躍してきたミルズだったが、現在は引退しボディガードのアルバイトなどで細々と暮らす日々。現役時代に家庭を顧みなかったため離婚しており、すでに別れた妻は裕福な夫と再婚、娘もその元で暮らしている。ある日、親友とフランス旅行へ行きたいので許可がほしいと娘に懇願され、渋々承諾。しかし、現地に到着した娘から、滞在するアパートに男たちが乱入してきたとの電話が掛かってきて、その一部始終を伝えていた娘は結局連れ去られてしまう。ブライアンは娘の奪還と犯人への復讐を決意し、単身フランスへ。事件発生から96時間を過ぎると被害者の救出が不可能という情報を元に、犯人と思われるアルバニア系の人身売買組織への捜査を開始するのだったが…というストーリー。
すでに別れた夫の許可がなぜ必要なのかよくわからん(パートナーだが再婚はしておらず、親権はいまだ半々だから?欧米の離婚事情ってそんなもんか?)というのは脇に置くとして…。
『スター・ウォーズ エピソード1』とか『ギャング・オブ・ニューヨーク』とか、最近ならば『タイタンの戦い』とか、決してアクション物の出演が少ないわけではないリーアム・ニーソンであるが、地がお上品なのためか、あまりフィジカルなアクションを駆使しているイメージがない。本作では、それこそスティーブン・セガールばりのマーシャルアーツ的なアクションの連発で、なかなか新鮮。若干、重く見えるそのアクションは、くたびれたオヤジが娘のために奔走するという感じにつながっていて、逆にリアル。主題を考えると、実に適役といえる。
製作がリュック・ベッソンだからか、無駄な場面がとても少なく、展開がものすごく快調で息をつく暇もない感じ。相手の犯罪組織には、いささかの情をかける要素も存在せず、完全なる勧善懲悪モノである。フランスにいってからは、それこそヤッチマイナ!的な感覚しか沸かず。そして実際にバンバンとにかくやっつけてくれるので、とてもストレス解消になる。旧友の嫁さんへの扱いなんか、まあブっ飛んでいて非常によろしい。いや、もう、ストレス解消を目的につくられたとしか思えない。1時間以上、そりゃ!いっちまえ!こんにゃろ!って、ずーっとそんな感じだった。久々に、ムチャなアクションとと現実線の興醒めしない加減を表現してくれている作品かと。
主人公と昔の仲間以外は全員阻害要因というのは、いささかやりすぎの気もしないではない。敵やかつての旧友どころか、妻まで憎たらしい(ファムケ・ヤンセンが小汚いババアを良く演じている。いや、X-MEN3の時からいまいち汚れぎみか)。それどころか、肝心の救うべき娘ですら、こんなに言うことを聞かないんなら、痛い目にあわせりゃいいんじゃね?くらいの気持ちになってしまう。娘LOVEはわかるのだが、正直、最後は頭の一つも小突いてほしい気持ちにはなったが…。
まあ、欧米作品ではありがちだが、一緒にいった友達の安否などだれも気にしていないという、自分勝手さ。私の嫌いな『ホステル』が若干よぎるくらいである。この製作側のおめでたさには、甚だ呆れる限りなのだが、ストレス解消という目的のためなら許容範囲か。でも、非常におもしろかったので続編は十分考えられるはずなのだが、この“雑さ”が続編製作を阻害するかもしれない。
拾い物だった。秋の天候のすぐれないモヤモヤした気分どころか、仕事のイライラまでをすっきり晴らしてくれた気がする。大満足。お薦めする。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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