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image1033.png公開年:1968年 
公開国:イギリス
時 間:135分
監 督:アンソニー・ハーベイ
出 演:キャサリン・ヘプバーン、ピーター・オトゥール、ティモシー・ダルトン、アンソニー・ホプキンス、ナイジェル・テリー、ジョン・キャッスル 他
受 賞:【1968年/第41回アカデミー賞】主演女優賞(キャサリン・ヘプバーン)、脚色賞(ジェームズ・ゴールドマン)、作曲賞(ジョン・バリー)
【1968年/第34回NY批評家協会賞】作品賞
【1968年/第26回ゴールデン・グローブ】作品賞[ドラマ]、男優賞[ドラマ](ピーター・オトゥール)
【1968年/第22回英国アカデミー賞】主演女優賞(キャサリン・ヘプバーン)、作曲賞[アンソニー・アスクィス映画音楽賞](ジョン・バリー)

1183年のクリスマス・イブの夜。西ヨーロッパ全土を勢力化に納めるイングランド国王ヘンリーは、肉体的に壮健ではあったが、50歳を迎えて後継者のことを考えざるを得ない。しかし、家族は絶えずヘンリーに対し反乱を繰り返し、フランス王とも領土問題で長年争っている状態。いよいよこの問題に終止符を打とうと、軟禁中の妃エレノア、息子のリチャード、ジェフリー、フランス王のフィリップを自分が滞在するシノン城に呼び寄せる。ヘンリーが後継にと考える末子のジョン、そして愛人のフランス王女アリースを加え、彼らの駆け引きが繰り広げられる…というストーリー。

実をいうと、プランタジネット朝とかアンジュー帝国とか、このあたりの歴史知識は乏しくて、正直言うとピンときていない。実におはずかしい限り。婚姻やら何やらで領地が行ったりきたりしてる状態で、現在の国の概念とはまるで異なるからね。実際、本作におけるヘンリーの版図もイングランドとフランスのそれぞれの文化が混在しているわけだし、本当に苦手な時代なのだ(こんなだから歴史の教員にはなれないわけである)。当時の王様の生活レベルはこんなものなんだな…と、歴史の雰囲気を掴む意味ではいい教材になる作品ではあるけれど。

設定は史実に基づいているようだが、これを歴史劇といってよいのかどうか。たしかに背景は忠実と思われるが、愛と欲と憎しみが絡み合ったお家騒動の1日を、丁々発止のやりとりで見せる作品であって、歴史的なおもしろさを見せたいわけではない(元は舞台劇らしいね)。はじめ、「ちょっと舞台背景がよくわからないぞ…」と臆していたのだが、そこは別に知らなくてもどうでもいいのか…と気づくと少しは楽に観られるようになった。
字幕の訳のせいかもしれないし、単に感覚的に理解できないだけかもしれないが、肝心の跡継ぎ争いの駆け引きでニュアンスのわからない部分がけっこう多く、「それってどういう理屈?」って首をかしげることも。舞台劇を観馴れている人にはOKなのかもしれないけれど、最後のノリなどは、私には理解不能。このラストに限らず、どう愉しめばいいのか困惑してしまう部分が満載だったのも事実である。

受賞歴的には、キャサリン・ヘプバーンの方が評価は高いようだが、ワタクシ的にはやりすぎな印象で、どちらかといえばピーター・オトゥールら男優陣の演技のほうが共感をもてた(アンソニー・ホプキンスだと、はじめ気づかなかったんだけどね)。

登場人物の行動に気持ち悪さも感じるし、ジョンのバカっぽさの演出も田舎くさい演出に思える。同年代の作品で今観てもさほど古く感じない作品は多々あるが、本作はものすごく古臭さを感じる。こういう展開や終わらせ方は現在では許されそうになく、色んな意味でハードルが高い作品で、非常にお薦めしにくい。

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