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公開年:1974年
公開国:イギリス、西ドイツ
時 間:129分
監 督:ロナルド・ニーム
出 演:ジョン・ヴォイト、マクシミリアン・シェル、マリア・シェル、マリー・タム、ノエル・ウィルマン、デレク・ジャコビ、ピーター・ジェフリー 他
コピー:全世界を震撼させた恐るべき秘密-《オデッサ》 その謎を追って展開する息づまる超サスペンス! 〈ジャッカルの日〉のフレデリック・フォーサイス原作〈ポセイドン・アドベンチャー〉のロナルド・ニーム監督
1963年。ルポライターのペーター・ミラーは、ガス自殺の現場に遭遇。現場には、学校時代の友人でハンブルグ警察のブラント警部補がいた。翌日は、ブラントはミラーに、昨日自殺した老人が遺した日記を手渡す。老人はマルクスをいう名前のドイツ系ユダヤ人で、その日記には、ラトビアのリガにあったナチ収容所での地獄のような生活、特にガ収容所長だったSS大尉ロシュマンの残虐な行いが綴られていた。それを読んだミラーは、ショックを受け、殺人鬼ロシュマンを捜そうと決心する。まず、日記に記されていた組織“オデッサ”を探る。オデッサとは、元ナチスSS隊員で作った自衛組織で、ナチ狩りから逃れた元ナチスSS隊員に偽名を与えて社会に潜り込ませ、法廷にかけさせないことを目的としていた。調査を進めると、自殺した老人の知り合いから、マルクスがロシュマンを見掛け警察に通報したという証言を得る。一向に捜査を進めない警察に不信感を抱いたミラーは、警察に乗り込むが署員に軽くあしらわれてしまう。その時、署員の机にあった“ジークフリード師団”のパーティ案内に臭いものを感じたミラーは、そのパーティに潜入するが、禁止されている写真を撮ったために追い出されてしまう。数日後、ミラーが恋人のジギーと地下鉄に乗ろうとすると、何者かに線路に突き落とされ…というストーリー。
ちょっと、演出が綱渡りすぎるのがたまに傷か。例の一つ。自殺した老人マルクスと一緒に年金を受け取っていた浮浪者がいる ⇒ 浮浪者はマルクスがロシュマンのことを警察に通報したと証言 ⇒ 警察にいくと“ジークフリード師団”のパーティ案内 ⇒ そこに行く。わらしべ長者ばりに線が細いし、封筒には場所と日付は書いていたようだが時刻は書いていない(まあ、調べたんだろうけど)。元SSが集まる会に案内状もなしで入れるのか?という疑問も。
全体の話の流れはダイナミックだと思うのだが、このように展開を繋ぐ糸が細すぎるし、一瞬しか画面に出てこないことも多々あって、ちょっと見逃すと訳がわからなくなることも。“観せ方”に多分に問題があると思う。
(ちょっとオチに触れてしまうので、未見の人はご注意)
ただ、本作のシナリオは、ある意味、大仕掛けである。
なんで、ペーター・ミラーは、自殺した老ユダヤ人の日記を読んで、あそこまで記者魂が燃え上がったのか。オデッサの調査をするとミラーがいうと、周囲の人間はみんな反対する。その反対は、危険だから…というよりも、いまさらナチスのネタか?というもの。老人の日記の内容を知った上で、周囲の人の目は冷ややかなのである。この温度差は何なのか。非常にひっかかるわけだが、まあ、平和になりつつある世の中において、過去をほじくりかえすことが不快なんだろうな…と解釈していた。ミラーが自分の母親に戦争当時のことを聞くシーンがあり、そこでも母親はつらくて思い出したくないような雰囲気を醸しだしていた。実は、これが伏線でもありミスリードにもなっているという、実に巧みなポイントだったりする。そして、巧みすぎて、最後の最後まで全然思い出されることもないし、寝かせすぎて人によってはピンとこないレべルだったりする。
後半、SS残党に偏変装して、オデッサに侵入までする。いやぁ、すごいジャーナリスト魂だなぁと。
そして、オデッサファイルを発見。イスラエル側の組織に、ファイルを渡すのかと思いきや何故か渡さない。挙句の果てに「ロシュマンだけは俺が殺す!」と。いやいや、、老人の日記を読んだりしてロシュマンの悪行に憤ったからって、自分で手を下しちゃったら、もう、ジャーナリスト失格でしょ?どういうことなの?この展開は無いわ~、ああ駄作だったか…とがっくりしていたら、最後に仕掛けが発動する。
いや~、梯子はずされて、がっかり残念ってことは多々あるけど、逆に、急に持ち上げられちゃった感じだね(詳細は観てくれたまえ)。この、仕掛け一本で逃げ切った作品。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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