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公開年:2009年
公開国:アメリカ、ドイツ、イギリス
時 間:118分
監 督:トム・ティクヴァ
出 演:クライヴ・オーウェン、ナオミ・ワッツ、アーミン・ミューラー=スタール、ブライアン・F・オバーン、ウルリク・トムセン、パトリック・バラディ、ミシェル・ヴォレッティ、ジェイ・ヴィラーズ、ルカ・バルバレスキー、ジャック・マクギー、ジェームズ・レブホーン、レミー・オーベルジョノワ、ダーレン・ペティー、タイ・ジョーンズ、ローラン・スピルヴォーゲル、ベン・ウィショー 他
コピー:真実さえ、取引されるのか
インターポール捜査官サリンジャーは、ニューヨーク検事局のエレノアと共に、不審な資金の流れがあるとの極秘情報を元に、欧州拠点の国際銀行IBBCの捜査に当たっていた。世界各地を飛び回り、内部告発者や情報提供者と接触しながらIBBCの実態を探っていくが、いずれも行く先々で証人・証拠が殺され、捜査は行き詰る。巨悪を倒すためにサリンジャーは覚悟を決めて、ある行動にでるが…というストーリー。
『パフューム ある人殺しの物語』の監督ということで期待してレンタル。
昨今の金融危機の原因をつくった国際金融システムの問題点を浮き彫りにする…そんな作品かな?とタイトルから判断して、頭がお勉強モードになっていたのだが、全然違う内容だった。サスペンスというか、どちらかといえばアクションものであった。
お勉強になったのは、インターポールには逮捕権がないってことだけかな(銭形警部はルパンを逮捕できないのね(笑))。
ストーリー展開も、あまり好きではない。クライヴ・オーウェンの個性が強烈なので、スタンドプレーでグイグイいくのかと思いきや、途中までずっと団体プレー。キャラにマッチしていない。製作側もそれに気付いたのか、最後の方になって「おまえは手を引け」みたいなもっともらしい理由で仲間を排除して、自分だけで行動する展開に(何やらとってつけ…)。
最後は、世の中から巨悪が無くなることはなく、どんなに正義を振りかざしても無駄無駄…という感じで終わる。完全にニヒリストの考え方。そんなことを言うくらいなら、映画にして発表する必要なんかあるのか?といいたくなったが皆さんはどう思われるか。
この“どうせ…”というニヒリズムが根底にあると、物語というものは絶対に面白くなるはずがない、というのが私の自論。映画というのは、多かれ少なかれ他者を愉しませるのが目的のはず。散々話しを広げておいて、「でも意味はないんだけどね…」なんて頭がおかしい人間のロジックである。この脚本家は本作以外に手掛けていないようだが、エンターテイメントの世界から足を洗ったほうがいいのではないか。
クライヴ・オーウェンは、『シューテム・アップ』『インサイド・マン』『トゥモロー・ワールド』『キング・アーサー』などハードな役柄が多い人。個人的な意見だけど、笑っちゃいけない役者だと思っている。カメラ目線でニヤっとされたりすると、なにか品がないというかイヤらしい感じがする。もうすでにハリウッドではトップスターといってもよいのかもしれないけれど、どうも最後の一線が突破できていない気がするのは、その辺の幅の無さのせいかもしれない(完全に私見だが)。
幸い(?)本作では、一度もニヤリとすることなく全編苦虫を噛んだような顔で、かっこよくまとまっているのだが。
観終わって思ったのは、『パフューム ある人殺しの物語』がおもしろかったのは、原作と脚本のおかげで監督の力ではなかったのかな…と。よほど何も観るものがなければ止めはしないけれど、サスペンスとしては深さがないし、アクションとしてもヒネリがない。二流に二流が加わって三流になった作品だと思うのでお薦めはしないが、人によっては評価が分かれる作品なのかな…とも思うので、駄作とまではいわない。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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