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公開年:2010年
公開国:アメリカ
時 間:94分
監 督:ジョン・ドイル
出 演:コリン・ファース、オーランド・ブルーム、エレン・バースティン、パトリシア クラークソン、アンバー・ タンブリン 他
ノースカロライナ州の田舎町ダーラム。町にある倉庫のオーナーである老婦人ジョージアナは、長年連れ添っていた夫を病で亡くし、孤独感からなのか、しばしばパニック発作をおこすようになていた。ある夜、パニック発作に襲われ、姪のウィラを電話で呼び出すが、ウィラは叔母を気遣いしばらく滞在することにする。世間話をする中で、倉庫をガス・リロイという男に貸したことを知る。大昔、その倉庫で火事を出したことがある為、ジョージアナは中を確認したいという。ウィラは、そんなことよりも、何を保管するのかも確認せずに倉庫を貸したことを不安視。ネットで調べると、倉庫を借りているのが産業廃棄物処理の会社であることを知る。翌朝、倉庫へ出向いてクレームをいうが、ガスの口車ではぐらかされてしまう。二人は、警察署へ出向き、保安官のハリスに対応をお願いするが…というストーリー。
本作と同年に出演した『英国王のスピーチ』でオスカーを獲ったコリン・ファースが出演している作品である。そんなコリン・ファースが演じているガス・リロイが、口八丁手八丁で産廃を田舎町に持ち込み、市長に対してもこの廃れる一方の町に工場を建てて潤わせますよぉ~なんて乗り込むわけである。いかにも悪者に臭いを漂わせ、これはやらかしてくれますよ~、きっとオーランド・ブルーム演じる保安官は大企業の横暴を暴いたりするんでしょ~と観客は思うのが自然かと。
しかし本作、サスペンスと紹介されていることが多いが、全然サスペンスじゃない。サスペンスなんだろうと期待して観ていると、かなりの肩透かしを喰らうことになる。
そのまま対立構造になるのかと思いきや、老婦人ジョージアナが実は極貧で、倉庫を借りてもらえることがウェルカム状態であることが判明すると、ガス・リロイを食事に招いて、産廃処理工場を建てることで町の雇用を増やし若者の流出を食い止めるという大演説にほだされる始末。始末…というか、聞いていた私も、彼の言っていることは理にかなっていると思ったくらいで、そこを基点に話のテイストがすっかり変わってしまうのだ。
挙句の果てに、リロイとウィラが、いい雰囲気にまでなってしまうという。
もう一本の話の軸があって、保安官ハリスと、学生時代の元彼女メアリーの話。ハリスは今でもメアリーを好きなのだが、メアリーはそれを知りつつも会社の上司と付き合って、裕福な暮らしを夢見ている上昇志向の女。その後、実は上司に騙されいたことを知り、ショックのあまりに町を出ようと決める…という展開なのだが、この話が、とても一本の軸になどなれない薄っぺらな内容。うまく作れば、町を愛するってどういうことだろう…みたいな内容まで昇華することはできたと思うが、結局何をいいたいのか判らない話で終わっている。
本作を紹介しているあらすじでは、住民が不信感を募らせていき…みたいなことが書いてるが、そんなシーンはない。町の住民は基本的に大賛成である。事故後に工場の建設話が白紙になったという描写はない。
最後は、何か無理矢理に社会派ドラマに仕立てようと…というか、本作は社会派ドラマですよ?え?そうだったでしょ?サスペンス?は?一体何のことですか?という声が聞こえてきそうな空気を醸しだして、エンドロールに突入する。
どうなんだろうね。個人的には“静かな珍作”だと思うけどね。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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