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公開年:2006年
公開国:アメリカ
時 間:128分
監 督:スティーブン・ギャガ
出 演:ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、アマンダ・ピート、クリス・クーパー、ジェフリー・ライト、クリストファー・プラマー、ウィリアム・ハート、マザール・ムニール、ティム・ブレイク・ネルソン、アレクサンダー・シディグ、マックス・ミンゲラ、ジェイミー・シェリダン、ウィリアム・C・ミッチェル、アクバール・クルサ、シャヒド・アハメド、ソネル・ダドラル 他
受 賞:【2005年/第78回アカデミー賞】助演男優賞(ジョージ・クルーニー)
【2005年/第63回ゴールデン・グローブ】助演男優賞(ジョージ・クルーニー)
コピー:地球は陰謀でできている。
長年危険な諜報活動に従事してきたCIA工作員バーンズは引退を決意だったが、最後に極秘指令が下される。ワシントンの大手事務所で働く弁護士ベネットは、アメリカ石油企業コネックス社による大型合併を巡る調査を任される。。スイス在住のエネルギーアナリストのブライアンは、息子の事故をきっかけに、中東王族ナシール王子の相談役に抜擢される。ナシールの国に出稼ぎに来てパキスタンの青年ワシームは、突然の解雇に遭い、路頭に迷う。一見無関係な彼らの運命は、大きなうねりに飲み込まれていく…というストーリー。
本作を「解りにくい」として批判する人もいるが、残念ながらそれは映画のつくりの問題ではなく、基礎知識が無さ過ぎるのではなかろうか。別に中東情勢のプロでなくても新聞記事レベルの知識で充分理解できるはず。娯楽作品ではないので、野球のルールを知らない人がドカベンを観ても、いまいち面白くないのと一緒で、せめて9.11の後、どういう経緯でアメリカがイラクに侵攻したか、何となくの程度でもわからない人は、観ていてもちょっとツライかもしれない。
私は、他作品のレビュで、わざとらしかったり獲って付けたような説明をする映画を批判しているが、本作は、その説明がさりげなくて実にうまいと思う。これだけ巧みに背景や状況を説明してくれているのに、判りにくいという人がよくわからない。
100年前まで殺しあっていた人間がまたもとに戻るだけ…というセリフとか、神学校の先生が自由主義の敗北を熱く語ったりするシーンなど、うすら寒さすら覚えるくらいだ。特に後者は、考えさせられる。正直、神学校の先生が言っていることなんて、イスラム原理主義に偏向したいささか的が外れた理論なのだが、あれを子供に刷り込んで形成された社会は、その偏狭さはなかなか解消されるものではない。中国や韓国の反日教育も同じだし、日本だって一部の組合員による偏向教育も程度の差はあれ同じこと。
中東の裏側では、こんな恐ろしいことが行われているのだなぁ、、、アメリカなんてロクな国じゃねえ、近いうちに滅びるぞ…と思いかけて、もう一人の自分が“待った”をかけた。冷静になったら製作サイドの政治的意図が臭ってくるではないか。いかんいかん、あぶないあぶない。これはもっともらしいけれど、プロパガンダ映画っぽいぞ!少なくとも、これに近いようなことがあるかもしれないけれど、これが真実だと信じ込むのだけはやめよう。
もう一度いうが、娯楽映画ではないので、これを観たからといってストレス解消にもならないし、知的になれるわけではない。見る価値はあるか?というと無い。もっともらしい話に騙されてはいけないという、戒めにはなる。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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