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公開年:2004年
公開国:カナダ、イギリス
時 間:96分
監 督:レア・プール
出 演:ウィリアム・ハート、マーク・ドネイト、パスカル・ビュシエール、ラオール・トゥルヒロ、スティーヴ・アダムス 他
コピー:世界で一番美しい神秘の蝶に会いたい。余命わずかな少年に残されたたった一つの最後の願いが 奇跡を起こす。
キラキラと輝く青い天使が、ちいさな心に舞い降りた。
末期の脳腫瘍に冒され、余命数ヶ月と宣告された10歳の少年ピートは、中南米の熱帯雨林にしか生息しない神秘の青い蝶“ブルーモルフォ”と直接見て触れることが願い。それを知った母親は、彼の尊敬する世界的な昆虫学者オズボーンへ直談判に行く。最初は、断るオズボーンだったが、ピートの熱意負け、南米行きを決意する…というストーリー。
あらすじ以上の内容はない。ただ、とにかくとにかく、コスタリカでロケしたという熱帯雨林の生物たちの姿が美しいし面白い。虫や鳥がジャングルの中で見せる生き生きした姿の前では、人間社会のことなど小事に見えて、人間ドラマの部分が茶番に見えて仕方が無い。子供の病気の件なんかサブストーリーくらいの扱いにして、自然をメインにひたすた写したほうがよかったと思う。逆にそうすることで、人間ドラマが生きたに違いない。そうすればカルト的な人気になっていたかもしれない。
そのためには、ミュージックPVの監督なんかを起用するとよかったかもしれないのだが、本作な難病の子供に希望を与える団体が援助しているという噂もあったので、その部分を判りやすく入れる必要があったのだろう。スポンサーが内容に影響を与える悪い例といえる(ただ、本作をみて難病の子や家族が元気付けられるとは到底思えないのだが、皆さんはどう思うか)。
もう一つ、悪い点というか、製作者として罪なところがある。本作は実話ベースで、実際の昆虫学者のエピソードらしいのだが、そのくせ、虫の扱いがありえないのだ。貴重な蝶を捕まえて羽を持つだろうか。かごにいれるだろうか(三角紙というやつにいれるのでは)。注射で虫を殺すか(大昔の昆虫解剖セットじゃないんだから)私は昆虫採集については、素人同然だが、ものすごく違和感を感じる。映画をつくる時に、こういう点をチェックすオブザーバーを置かなかったのだろうか。また、モデルになった昆虫学者はクレームを言わなかったのだろうか。本当に疑問だし、そういう製作姿勢は許されるのだろうか。
まあ、夢を与えるのはいいことだが、そういう詰めが甘いことで興醒めさせる必要はない。
再度いうが、本作は、自然メインで撮ったら面白かっただろう。なにやらドキュメンタリーっぽい映画の新たなヒントを得られたようなそんな気がする(もちろん、本作は反面教師という役割だけど)。100円レンタルで損した気分にならないかどうかは、半々というところなので、特段お薦めはしない。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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