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image0614.png公開年:2003年 
公開国:イギリス
時 間:100分
監 督:ピーター・ウェーバー
出 演:スカーレット・ヨハンソン、コリン・ファース、トム・ウィルキンソン、キリアン・マーフィー、エシー・デイヴィス、ジュディ・パーフィット、アラキーナ・マン、アナ・ポップルウェル 他
受 賞:【2003年/第29回LA批評家協会賞】撮影賞(エドゥアルド・セラ)
【2004年/第17回ヨーロッパ映画賞】撮影賞(エドゥアルド・セラ)
コピー:謎の天才画家フェルメールの名画に秘められた物語が 今、解き明かされる。

1665年、オランダ。タイル職人であったグリートの父が事故で失明。彼女は家計を支えるため画家フェルメールの家で奉公をすることに。フェルメール家は、家庭内不和状態ながらも子沢山で、その喧騒の中、彼女は日夜働き続ける。ある日、アトリエの窓拭きをするグリートの容姿から、フェルメールはに新作を描く意欲が沸く。さらに、彼女の色彩感覚に着目し、顔料の調合を手伝わせるようになる。しかし、周囲はフェルメールとグリートの関係を誤解しはじめ…というストーリー。

『宮廷画家ゴヤは見た』に続いての画家モノ。ただし、こちらは歴史劇要素は薄い。フェルメール自体が結構ナゾの人物だし、モデルもよくわかっていないし、それを逆手にとっておもしろく膨らませる着想が、たいへんすばらしい(原作がね)。このような、史実を捻じ曲げることなく、最大限にフィクションを展開させた作品は好みである(小氷期で運河が凍りに覆われる様など、よく研究されていると思う)。実話かと錯覚するほどの出来栄え。インスパイアの極み。

とはいえ、ストーリーがいささか単調であることは否めない。しかし、本作の見所はそこだけではない。映像美である。技術上のポイントは、フェルメール作品の色彩や構図を映像で表現している点。絵画を切り取ったようなカットが随所にちりばめられており、いくら鈍感な人でも気付くに違いない。衣装、セット、メイク、ライティングの究極的なこだわりが渾然一体となった技術である。米アカデミー賞では、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞の3つにノミネートされているが受賞にいたらず。合わせ技一本で、なんらかの賞を受賞させるべきなのだが、適当な枠の賞が無かったという極めて不幸な例だろう(さすがに特別賞を与えるほどではないのだが)。

未見の方には、お薦めしたい作品である。

以前、『ママの遺したラヴソング』のレビュで、スカーレット・ヨハンソンの半開きの口がアホっぽいと書いたことがあったが、真珠の耳飾りの少女自体が半開きの口だからね。面白いキャスティングだとおもったし、同じポイントに着目する人はいるんだなと。まあ、絵と少女とスカーレット・ヨハンソンは全然にてないけどね。

#スカーレット・ヨハンソンの吹替えが、あまりよろしくない。かといって字幕を追うとステキな画に集中できないという、本作もこのジレンマを抱えた作品である(っていうか、吹替え声優、もうちょっとしっかりしろってハナシなんだけど)。

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