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image0767.png公開年:1982年 
公開国:アメリカ
時 間:116分
監 督:シドニー・ルメット
出 演:マイケル・ケイン、クリストファー・リーヴ、ダイアン・キャノン、アイリーン・ワース、ヘンリー・ジョーンズ 他
ノミネート:【1982年/第3回ラジー賞】ワースト助演女優賞(ダイアン・キャノン)




ブロードウェイの劇作家シドニー・ブリュールはスランプに陥り、近頃の作品は酷評続きで作家としての危機を迎えていた。心臓病の妻は幸いにも金持ちで、生活にはこまらないが、このまま過去の栄光だけで業界に居座り続けるのも耐えられない。そんな時、昔の教え子が書いたミステリー劇のシナリオが届くが、実にすばらしい出来栄え。のどから手が出るほどヒット作が欲しいシドニーは、そのシナリオを自分のものにしようと考え…というストーリー。

ちょっと古めの作品で、且つ字幕のみ。丁々発止のかけあい劇なので、字幕を追うのがいささかツラい。

観ればすぐにわかるが、舞台劇。元はブロードウェイのヒット舞台らしいのだが、舞台をそのまま撮影したに等しく、“映画”というメディアであることを生かしているとはいえない。常々、ミュージカルを映画にした作品に対して、映画化する意味を問いかけてきたが、本作もその一群といってよいだろう。

当時は、めまぐるしいどんでん返しの連続をウリにしていたと思うが、残念ながら私がいくつか想像した選択肢の通りの展開だったため、驚きは小さかった。しかし、あくまで、たまたま私の想像に合致しただけであって、誰が見ても凡庸だと思うわけではないだろう。半数くらいの人は、なかなかよかったと感じるのではなかろうか。ラストの演出も時代遅れとは感じるが、さほどひどくはないし(実際古い作品なんだし)、マイケル・ケインとクリストファー・リーヴの演技も悪くない(ダイアン・キャノンは演技も役柄も鬱陶しいけど)。
しかし、説明的なセリフが多く、増長に感じられるシーンが連続するすので、せめて、90分台までに編集すべきだったろうとは思う。現代のそこそこ著名な映画監督などが、再編集したり音楽や音響を付け替えることで、ガラっと生まれ変わる作品だと思う。

やはり古臭さがハナについてしまうので、強くお薦めはできないが、演劇好きの人やアガサ・クリスティ原作の映画なんかがお好みの人は充分楽しめると思う。でも、私は二度と観ないと思うけど。

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