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公開年:2000年
公開国:アメリカ、フランス
時 間:97分
監 督:サリー・ポッター
出 演:クリスティーナ・リッチ、ジョニー・デップ、ケイト・ブランシェット、ジョン・タトゥーロ、ハリー・ディーン・スタントン、パブロ・ベロン、オレーグ・ヤンコフスキー 他
コピー:お父さん あなたは どこにいるのです
1927年、ロシア。ユダヤ人の寒村に住む少女フィゲレは母を亡くし父と祖母と暮らし。貧しさのため父は出稼ぎ渡米する。しかし、ナチスの侵攻により村は焼き払われ、戦火の荒波の中フィゲレはひとりイギリスへと流れ着き、キリスト教の家庭に預けられる。10年後、成長したスージーは父を探す旅に出る。スージーは旅費を稼ぐためパリでコーラス・ガールとして働くことになるが…というストーリー。
『スターリングラード』と同じ時代というか背景というか、要するにユダヤ迫害が下地の内容である。ユダヤ迫害ものはワーナー配給が多いが、本作はユニバーサル(ユニバも創始者はユダヤ人だが)。
クリスティーナ・リッチとジョニー・デップといえば、『スリーピー・ホロー』を思い出すが、『スリーピー・ホロー』のクリスティーナ・リッチは、つぼみのような少女のアイコンであったが、本作での風貌は『モンスター』の彼女に近い。はじめのかわいい子役とが、クリスティーナ・リッチの差が少し痛い。こんなになっちゃった…って感じ。
本作のシナリオは大波小波がないというか、じつに単調。流転した幼少期によりアイデンティティが喪失して、自分は何者なのかを探し求める…とか、とにかく父を探すために、困難な状況の中、がむしゃらに行動する…とか、そういう要素は見られず。どちらかといえば、状況に流さている感が強く感じられ、軸のないストーリーと感じた向きも多いだろう。流されるなら流されるなりの、喪失感とか悲哀とかがあるのだが、それも中途半端。
ヨーロッパにおける人種問題や当時の情勢が日本人にはわかりづらいという側面も無いとはいわないが、やはり根本的に強いテーマが無いことが致命傷なのだ。
主役級のジョニー・デップ、ケイト・ブランシェットを贅沢につかっているが、彼らでなければならない理由も、その効果も特に見られない。彼らはしっかり仕事はしてるのだが、役割を果たそうにも、シナリオにおける彼らの存在意義が不明確極まりないので、がんばりようが無い…といったところ。
仰々しくも、このような邦題を付けているが、特段目を見張るような歌声ではないし、そこにフォーカスを当てたのも逆効果だろう(原題は『THE MAN WHO CRIED』で歌とは関係ないし。それにしても、原題の“MAN”とは誰のことなのだろう)。
受賞歴が無いのも納得のデキ。よっぽどお好みの役者が出ていないかぎり、本作を観る価値はない。お薦めはしない。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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