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image1437.png公開年:2008年 
公開国:アメリカ、フランス
時 間:109分  
監 督:ダーレン・アロノフスキー
出 演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ キャシディ、エヴァン・レイチェル・ウッド、マーク・マーゴリス、トッド・バリー、ワス・スティーヴンス、ジュダ・フリードランダー、アーネスト・ミラー、ディラン・サマーズ 他
受 賞:【2008年/第65回ヴェネチア国際映画祭】金獅子賞(ダーレン・アロノフスキー)
【2008年/第66回ゴールデン・グローブ】男優賞[ドラマ](ミッキー・ローク)、歌曲賞(曲/詞:ブルース・スプリングスティーン“The Wrestler”)
【2008年/第62回英国アカデミー賞】主演男優賞(ミッキー・ローク)
【2008年/第24回インディペンデント・スピリット賞】作品賞、主演男優賞(ミッキー・ローク)、撮影賞(マリス・アルベルチ)
【2008年/第14回放送映画批評家協会賞】歌曲賞(ブルース・スプリングスティーン“The Wrestler”)
コピー:人生は過酷である、ゆえに美しい。

ランディは80年代に大活躍したプロレスラー。現在でも彼は老体に鞭打ちながら小さな地方興行で細々と現役を続けている。私生活では、トレーラーハウスに一人で住み、スーパーマーケットのアルバイトで生活費を稼ぐ日々。そんなある日、長年のステロイド常用が原因で心臓発作で倒れ、引退を余儀なくされる。レスラーではない生き方に戸惑いと不安を覚えたランディは、馴染みの年増ストリッパーに安らぎを求めたり、疎遠となっていた娘との関係を修復しようとするが、すべてがうまくいかず…というストーリー。

米アカデミー主演男優賞にノミネートされ、久々に表舞台に名の出たミッキー・ローク。往年の色男のアイコンとしての彼は存在しない。ボクシングによる顔面破壊と、重ねた整形が実際の今の姿だが、老レスラー役は、なかなかピッタリ。プロデューサーのキャスティングの勝利か。

ゴールデン・グローブや英アカデミーの男優賞は受賞しているので、もちろん成功ではあるのだが、私の評価はちょっぴり微妙。本作での彼のボディは、実際にステロイド等、薬物のなせる業だろう。ちらっと見えた彼の爪。丸く湾曲しており、多分薬物の影響。だから役作りというよりも、うまく見つけてもらったということだと思う。
ただ、『シン・シティ』のようにキワモノ的な役が多かったので、本作が一つの分岐点になれば、いいですな。

ストーリー自体は、良くある話。いいか悪いかは別として、「こんな不器用にしか生きられないやつもいるんだよ…、バカにするのはかまわねぇけど、うまく立ち回って実のねぇヤツよりはマシだと思わねぇか?」という、ノリは、男目線で言わせてもらえば、批判のしようがなくって、ある意味ズルいともいえる。ラストのスパっと感は、終始そのノリを貫いた証。フラフラしないで走りぬいた姿勢は評価したい。

日々のお仕事に疲れた人は、観た後、とりあえず明日は仕事をがんばろうかな…という気になるかもしれないので、そういう人(?)にはお薦めしよう。

#技術的には、ラストシーンでハウリング音を効果的に使っているのは、おもしろい演出で参考になった。

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