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image1517.png公開年:2009年 
公開国:フランス
時 間:103分
監 督:ジャック・ペラン、ジャック・クルーゾ
出 演:ジャック・ペラン、ランスロ・ペラン、(日本語ナレーション)宮沢りえ 他
コピー:生命(いのち)の飛ぶ空。
『アース』『ディープ・ブルー』を超える、史上最大のドキュメンタリープロジェクト。




海の神秘と躍動感に満ちあふれた生物たちの行動を、長期取材と最新技術を駆使した撮影によって映像かした作品。

………。

まず、冒頭で人間が登場し、イグアナの背景にロケット打ち上げのシーンで、イヤな予感が。『ディープ・ブルー』の時は、人間が手付かずの自然をまるで神目線で観ているような楽しさがあった。いや、人間だって自然の一部なのだから、むしろ人間が出てきて違和感を感じる自分のほうがおかしいのでは?と考えを改めようとしたのだが、そんな殊勝な考えをおこしたことを後悔した。

本作は、『不都合な真実』に並ぶ、クソ映画である。その理由を挙げればキりがないが、箇条書きする。

・『ディープ・ブルー』『アース』と同じ動物を扱っていて目新しさが薄い。
・一つ一つのシーンが短く、もうちょっとみせてよ!という気持ちになりいらいらする。
・最新撮影技術とのたまわっているが、芸術的なカットはほぼ無く、純粋にわぁ綺麗と思えない。これでは資料映像である。
・人間による自然破壊を説教しだすが、エゴまるだし。共存共存というわりに解決策は何も提示せず、これでは人間が地球に存在すること自体を悪といっているに等しいエセエコロジーである。
・サメの鰭だけ切って捨てるシーンは模型である。多くの人は実物の撮影だと思うし、これでドキュメンタリーを名乗るなど、詐欺行為。犯罪行為。
・種を滅ぼしてしまうような漁に警告することと、漁の方法を不快に感じることを巧みに混同させ、大衆をミスリードしようという意図がはっきり見える。おまけに、動物の漁も人間の漁も、“残酷さ”という点では変わりないのに、人間の行為は悪だと指摘している自己矛盾を、その巧みな混同でごまかそうとしている。

もう、これ以上、書くのもイヤになってきた。最低のムカつく映画である。薄っぺらな自然愛護論の連続で、聞いていて腹が立ってくるだけの映画である。人間による自然愛護を訴えたいとしても、『ディープ・ブルー』のように愚直に自然のあるがままを写し、人間側に考えさせるという姿勢こそドキュメンタリーの姿であり、製作側の主張を言葉でそのまま押し付けるのはドキュメンタリーではない。

ちなみに、先日、イギリスの新聞で、気仙沼ではサメのヒレだけとって捨てていると報道されたが、だれかが確かめたのだろうか。写真も映像もない。挙句の果てには、サメの処理工場が血の海だったとコメントしていたが、食肉工場が地だらけなのはあたりまえじゃないか。それに、日本でサメをかまぼこに加工していることを知らないらしい。イギリス人メディアも相当あほである。この件は、いずれウソ報道だったと問題になる違いない。

編集技術や映像技術も政治的な主張もすべてレベルが低く、映画作品としては『ディープ・ブルー』の50分の1にみ満たない、駄作中の駄作。ワースト映画ベスト10を作れといわれたら、間違いなく入る作品。

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