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公開年:2000年
公開国:アメリカ
時 間:114分
監 督:ボアズ・イェーキン
出 演:デンゼル・ワシントン、ライアン・ハースト、ウィル・パットン、ウッド・ハリス、ドナルド・アデオサン・フェイソン、クレイグ・カークウッド、イーサン・サプリー、キップ・パルデュー、ヘイデン・パネッティーア、ケイト・ボスワース、ライアン・ゴズリング 他
コピー:アメリカが最も愛した友情が、ここにある
1971年、バージニア州。差別撤廃の風潮に押され、ある町で白人の高校と黒人の高校が統合されることになり、両校にあったフットボール・チームも統合される。差別意識が根強い地域地元住民の反発の中、アメリカ初の人種混成チームは、さまざまな苦難を乗り越え、ひとつにまとまっていく…というストーリー。
白人と黒人の間で衝突が起こる中、「これ以上こじらせるつもりか!」と警官がいうセリフがある。本作は実話が元だが、“これ以上”の“これ”っていう実際の衝突はこんなもんじゃなくてもっともっとエグいはず。子供が観たら、この程度の差別感情なら時間が解決してくれるんじゃね?って思いそうなレベルなんだが、この灰汁抜き具合が、ディズニー映画ってことなんだろうな。
だから実情を肌で感じているアメリカの人々と我々日本人とでは、演者のセリフの響き方が大きく違うことだろう。
単純に感動した…というのは正しい表現ではなく思えるが、いい言葉が浮かばない。とりあえず観ていて心が動いたと言ってこう。差別問題に限らず、解決しなくてはいけない社会問題は多々あるが、本作は解決のための手法を示唆してくれているな、と私は感じた。それは、ある社会問題を解決するときに、根本的な原理・方針を掲げて、それに沿うように法や仕組みを変えることは、一面では正しいかもしれないが、実際の解決の決め手には決してならないということである。実際の解決は、大勢に影響を与えるかどうかはわからないが、とりあえず目の前にある小事をプチプチと諦めることなく潰して、それをひたすら続けた先にある。ある日ふと振り返ると道がでいている…という具合に。
本作では、理想だけの政治家が制度や仕組みを変えても、それだけではうまくいかず、目の前のいざこざを一つ一つ乗り越えていったプレイヤーたちの行動の積み重ねが、世の人の心を変えていったことで表現されている。
基本方針やスローガンは必要だがそれはそれ。“ブロークン・ウィンドウ”理論しかり、結局は“小さいことからこつこつと”しか世の中は変えられないし、それをやってきた人こと評価しなくてはいけないだ…と強く思ったわけである。
日本はこ外見の違う集団同士の激しい軋轢がなかったので、よかったよかったと思っている人がいるかもしれないが、逆にこれ経験していないせいで、黒人が触れたものにさわることイヤなんてことを平気で言う、普通の主婦なんかが結構いたりしてびっくりすることがある。まさかと思うかもしれないが、今後日本で差別意識の根深さが問題になる日がくるだろう。予言しておく。
閑話休題。作品の話に戻す。
スタッフロールをみていると、ジェリー・ブラッカイマー制作ではないか。彼が関わった他作品とは毛色が異なり、メッセージ性の強いので、実に意外だった。ただ、黒人音楽をフューチャーしたサウンドトラックなんかは、米ドラ『コールド・ケース』なんかに共通するところがありますな。
未見の人にはもちろんお薦めするが、ディズニー作品ということで描写的には安全なので、三学期の大学受験が終わったあたりの高校三年生に観せておきたいかな(勝手なイメージ)。社会に出る前に観れるなら観ておけって感じ。差別問題以外にも感じてくれるものはあると思うんだよね。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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