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image0137.png公開年:2007年 
公開国:フランス、チェコ、イギリス
時 間:140分  
監 督:オリヴィエ・ダアン
出 演:マリオン・コティヤール、シルヴィー・テステュー、パスカル・グレゴリー、エマニュエル・セニエ、ジャン=ポール・ルーヴ、ジェラール・ドパルデュー、クロチルド・クロ、ジャン=ピエール・マルタンス、カトリーヌ・アレグレ、マルク・バルベ、カロリーヌ・シロル、マノン・シュヴァリエ、ポリーヌ・ビュルレ 他
受 賞:【2007年/第80回アカデミー賞】主演女優賞(マリオン・コティヤール)、メイクアップ賞(Didier Lavergne、Jan Archibald)
【2007年/第33回LA批評家協会賞】女優賞(マリオン・コティヤール)
【2007年/第61回英国アカデミー賞】主演女優賞(マリオン・コティヤール)、作曲賞(クリストファー・ガニング)、衣装デザイン賞(マリット・アレン)、メイクアップ&ヘアー賞(Didier Lavergne、Jan Archibald)
【2007年/第33回セザール賞】主演女優賞(マリオン・コティヤール)、撮影賞(テツオ・ナガタ)、音響賞(Jean-Paul Hurier、Pascal Villard、Laurent Zeilig)、美術賞(オリヴィエ・ラウー)、衣装デザイン賞(マリット・アレン)
コピー:そして「愛」は歌い継がれる──愛を生きた世界の歌姫 涙と喝采の物語

ピアフは、1915年のパリに誕生し、貧困の中で育った。ピアフが20歳の時、名門クラブのオーナーが、彼女の天性の歌声に目をつけ、舞台に彼女を立たせる。この時の舞台名が“ラ・モーム・ピアフ(小さい雀)”。その後、殺人の容疑者、恋人の死、薬物中毒、交通事故など数々の困難に直面しながらも世界に羽ばたき、生涯を通じて歌うことをやめることは一度もなかった・・・というストーリー。

根本的に、エディット・ピアフという人物をよく知らない。説明を読んでも“愛の賛歌”しか結びつかず。“愛の賛歌”といえば、日本では男性的要素のあるおばさんタレントがシャンソンの真似事をする時に歌う曲(でしょ)。楽しめるもかどうか疑問だったが、杞憂だった。

自分の歌だけが信じられるもの、と言ってはばからない彼女だったが、意識してかしないでかはわからないが、そのほかに信じられるもの求め続けるという、相反する行動が共存する様子が実に痛々しい。
…というよりは自分で壊しているよに見えるんだけどね。原題の“La Mome”は“小娘”とか“ガキ”みたいなの意味だから、子供ように我侭勝手に好きなものを愛し続け、何の飾りもない心赴くままのエゴ丸出しの彼女を表現することが、この映画の主題なんだろう。

壮絶な生い立ちの伝記映画は多々あるわけで、本作のようなレベルの話が特段目新しいはずはないと思うのだが、何かが欠けているような彼女の言動から目が離せなかった。壮絶なオチがあるわけでもないし、特別明確なメッセージ性があるわけでもないし、ストーリー性が高いわけでもない。でも目が離せない。特にパリ時代は、のぞき穴を通して彼女の人生を覗いているような感覚に…。あれ、もしかして、これが“シャンソン”なのか?(なーんてね)

ネタバレだが、実は子供が…みたいなところが最後の最後で語られるのだが(おそらく自伝か何かで初めて明かされた事実だったりするのかなぁと思うんだけど)、彼女の何かを穴埋めするような行動の原因はこれだったのだよ…と答えを出そうとしているようなのだが、結果的には取ってつけたようでおもしろさには繋がっておらず失敗といわざるを得ないのが、残念である(だって、もう、彼女の人生はそういう次元じゃないようにみえるんだもん)。

いろいろな感想を読むと、時間軸がバラバラに交錯する映画だという人がたくさんいるのだが、それは間違いだ。時間軸はバラバラではない。生まれてからを起点にした話の流れと、晩年のある時期を起点にした話の、二本の流れが交互に編集されているだけである。もうしわけないけれど、何一つ混乱しない。むしろシンプルこの上ないので、未見の人は惑わされないように。

技術的な話を二点。
マリオン・コティヤールが女優賞を多々獲っているのだが、ウマいといよりは体当たり演技…という印象つよいかも。そして、カメラマンは日本人・永田鉄男氏。何度もレビューの中で書いているが、総じて昨今の日本映画のカメラワークは、欧米はもとより韓国よりも技術が劣る(というかセンスが無い)を言い続けているのだが、永田氏の活躍が日本映画の技術向上に少しでも繋がれば…と願う次第である。

とりあえず、シャンソン歌手なんか興味ないから…と除外していた人には、私も同じだったけど興味深く観続けることができたことを伝えたい。『アドレナリン2』や『インスタント沼』に手を出すくらいなら、迷わずこっちを観るべきである。損はしないだろう。

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