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image1053.png公開年:2007年 
公開国:アメリカ
時 間:123分  
監 督:リチャード・ラグラヴェネーズ
出 演:ヒラリー・スワンク、パトリック・デンプシー、スコット・グレン、イメルダ・スタウントン、マリオ アンドレ、エイプリル・リー・エルナンデス、ジェイソン・フィン、ハンター・パリッシュ、クリスティン・ヘレラ、ディーンス・ワイアット、ガブリエル・チャバリア、、アントニオ・ガルシア、ヴァネッタ・スミス、ティム・ハリガ
コピー:昨日までの涙が、インクになる。
それは、一人の新米教師と、一冊のノートが起こした奇跡の実話。

1994年、ロサンジェルスのウィルソン高校に、理想と情熱を持って赴任してきた新任国語教師エリン。しかし、2年前のロス暴動以来、民族間の対立が激化し、彼女の教室も同様の状況に。街は銃やドラッグがはびこり、生徒達は日々を生き抜くのが精一杯で、将来を考える余裕などない。エリンは、そんな生徒たちに対してどのような授業を行えばよいか苦心するが、ある日、全員に日記帳を配り、思ったことを何でもいいから毎日書くようにと提案する。生徒達が徐々に本音を綴り始めるにつれ、エリンに対しても心を開き始める…というストーリー。

この子供世代の対立だけがひどいわけではなく彼らの親世代からしてこの状況であり、すでに教育現場云々という次元ではない。政府の“人種統合政策”の机上の空論ぶりが実に腹立たしくなってしまうのと同時に、あまりに過酷な状況と閉塞感で、非常に重い気持ちになり辛かった。

日本でも外国人への参政権付与が話題になっているが、将来的には多くの移民を受け入れる方向に傾くかもしれない。日本人は異文化間の軋轢をさほど経験していないから簡単に考えがちだが、本作と同様のカオス状態になるのは容易に予想がつく。今のうちから真剣に本気で考えておかないと、本作の状況になるのは必至。“こうあるべき”というだけの“人種統合政策”は、かつての中国の文化大革命と同じで、その理論に現実を当てはめようとすると、崇高なお題目のために大量の死者が出る。我々はそれを歴史から学ぶべききである。

そういう反面教師的なロジックが、頭の中を占め続け、辛いだけの内容に半ばうんざりしかけた中盤から、ストーリーは変化してくる。

詳しくは書かないが、エリンはとにかく身を削る。精神的にもフィジカル的にも、そして経済的にも。ある意味、自分の生命を削ることを厭わず、教師として“命をかける”行いをする。ホロコーストのくだり、そして、ある人物を高校に招いたところで、私の心のボルテージは上がりに上がって、肌がピリピリしてくるのを感じた。今年、初泣き映画かも。まさに感涙。
はじめは、ヒラリー・スワンクには向いていない役だなぁとみていたのだが、彼女がこの仕事を請けた理由が、よくわかった。

これを観て、情熱も常識もない教師や教員組合組織、くだらない要求ばかりしたり無関心だったりの保護者に、微塵も変化がないのだったら、日本の教育現場はおしまいだろう。本作は、若い世代も大人も広く、見るべき。いや、職業を通して社会を変えるという“職”に命をかけるという点では、すべての立場・職業の人たちに通じるだろう。

強く強くお薦めする。ただ、一度みたら、もう一度みることはないだろう。やはり、あまりにも辛い情勢すぎるので。でも人生が一期一会であるように、そういう映画があってもいいだろう。娯楽作品とはいえないが観るべき作品。

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