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公開年:2007年
公開国:日本
時 間:138分
監 督:原恵一
出 演:田中直樹、西田尚美、なぎら健壱、ゴリ、冨沢風斗、横川貴大、松元環季、植松夏希 他
ノミネート:【2007年/第31回日本アカデミー賞】アニメーション作品賞
コピー:人間の友達ができちまった。
小学生の上原康一は、学校帰りに不思議な石を拾う。持ち帰って水で洗うと、なんと何百年ものあいだ地中に埋められていた河童の子どもが姿を現わした。クゥと名付けられたその河童を家族は受け入れ、周囲に気づかれないようにら一緒に暮し始めるのだが…というストーリー。
日本映画ベスト10を作れといわれれば、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』を入れる私である。原恵一作品に期待しないわけがない。しかし、そのわりには、公開時に劇場にもいかなかったし、レンタルが始まってすぐに観なかったのはどういうわけか。おまけに夏休みどころかもう冬休みだし。
それは、あの原恵一が!的な期待に、きちんと応えてくれていなかった場合に、がっかりしてしまうのがこわかったからかもしれない。
冒頭の江戸時代のシーンはすごく味があっていいシーンだったが、現代になると途端にそのいい味は消える。原画のデッサン(特に顔)が、意図的なのかどうかわからないが、どうも崩れている気がしてならなかった(特に妹の顔)し、話が動き始めるまで、どうもモタモタしている気がして、一回観るのを中断してしまった。
ところが、河童の存在が周知されてくるあたりから、急に動き始めて、こちらに先読みさせることなく、展開していく(これが、キャラが勝手に動き始めるというやつだろう)。ちょっとスロースタートの感はあるが、さすが原恵一(よかった…)。原作があるので、好き勝手ができないことは理解できるので、大目にみましょう(エラそうに)。
これ以上やると、単なる説教くさい作品になるところをギリギリで抑えており絶妙だ。人が人を無意識に殺していく時代である。毎年何万人も自殺者がいる時代である(まあ、統計的な問題で、実は昔からそのくらいの数はいたのかもしれないから、“現代が”とはいわないでおくが)。それに対する警鐘とはまではいわないまでも、もしかして、自分の心無い行動が他人を追い詰めているかもしれないという、気付きに繋がる作品かもしれない。
わたし的には、大衆のバカさ加減ごうまく表現できていている点も評価したい(実際、今の日本人たちはこういう行動をとるからね)。
難点を挙げると、CGは、あまりよろしくない。主に構造物や水などのテクスチャ貼りに使用しているのだが、原恵一の作風に合っていない。もうすこし、さりげなく(わからないように)使うことに意味があると思う。CGをCGでござーいという時代ではないのだから。特に水の揺らぎは不自然だ。小さい川で風も吹いていないのに、あんなに光がゆらぐわけがない。興醒めするよ。
もう一つ注意しておくと、一見子供向けっぽくかんじて、一緒に観れそうな印象を抱くかもしれないが、私は大人向け作品だと思うので、一人でじっくり観ることをお薦めする。
地味に、けっこう長い作品なので、連休の前の日とかに借りて、じっくり観て欲しい。私はこれからも原恵一ワークスに着目し続けます(だったら、劇場に観にいけってのね…)。
出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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