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image2038.png公開年:2010年
公開国:インド
時 間:139分
監 督:シャンカール
出 演:ラジニカーント、アイシュワリヤー・ラーイ・バッチャン、ダニー・デンゾンパ 他
コピー:ワケわからんが面白い





天才工学者バシー博士は、10年に及ぶ研究の末、高性能二足歩行型ロボット“チッティ”の開発に成功。あらゆる点で人間を凌駕する能力を有し、人間の命令に忠実に従うチッティを、バシーは軍用として役立てることを夢見ている。しかし、政府の認可を得ようとするも、バシー博士と同じくロボット研究をしているボーラ博士の“人間い忠実すぎて危険”という指摘によって認可は見送られてしまう。そこで、バシー博士は、チッティに人間の感情をも理解するように改造を施す。しかし、それによりチッティは、バシー博士の恋人サナに恋をしてしまう。バシー博士を恋敵として張り合うチッティに対して、サナはチッティの思いをきっぱりと拒否する。深く傷ついたチッティは、さらに暴走してしまい、バシー博士の手で廃棄処分にされてしまう。しかし、残骸を回収したボーラ博士により、冷酷なターミネーターとして蘇らされ…というストーリー。

むりやり褒めれば、得体の知れないパワーがある…ってことなんだろうが、何か振り切れていない感じ。『鉄腕アトム』や『アンドリューNDR114』のようなストーリーで、ロボットが社会に出れば、いろいろなトラブルがありますよね…、ロボットが悪人をやっつけたり人助けをしたりしますよ…というというお約束的展開がある。だが、この手の話につきものの、人間に近づいたが故の悲哀とか、哲学的な思索というのはあまり感じない。結局、人間の心をもってやったことは、色狂いだものなぁ…、深みも何もあったもんじゃない(期待しちゃいないけど)。

インドもずいぶんがんばるなぁ…というくらいCGが盛りだくさん。といっても、10年前のレベルだけど。そして、予算の関係だとは思うが、チッティがフルCGで動く部分は、冒頭でおしまい。あとは模型と特殊メイクで展開する。前半のアクションシーンはなかなかおもしろかった。格闘アクションはベタベタだけど、アジアの表現力は凄いと思う。見所は電車内のバトルまでだった。
インド映画といえば、いつでもどこでもダンスが特徴だが、本作は意外と多くない。そして、ダンスが差し込まれるポイントが悪いのか、いまいち盛り上がらない。

このお話、共感できるキャラクターがおらず、観客は置き去りになる。主人公のバシー博士は、自分の目標達成のために、チッティに人間らしさを植えつけながら、都合が悪くなって廃棄する。恋人のサナも、言うことを聞くだけのチッティは良しとしていたが、バシー博士と張り合うようになると、うっとうしく感じ、排除しようとする。チッティ本人も、ロボットの悲哀を感じさせてくれればまだましだったが、色狂いから完全に悪のゲージを振り切ったキャラになる。ボーラ博士は言わずもがなの、ステレオタイプの悪人。『鉄腕アトム』で言ったら、お茶の水博士も感じの悪いおっさんで、アトムまで人間を襲っちゃうような話。だれにも感情移入できないという感じ。

もうすこしブラッシュアップしたほうがいだろうが、インド映画にそれを望むのは酷か…。もっと馬鹿馬鹿しいとか、ワケわからん…とか、そうだったらよかったんだけどね(コピーは看板に偽りアリ)。これ、短いバージョンらしく、元は3時間近くあるらしい。実に厳しい。レンタル料金100円が、損した気持ち。

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出張とか入ると、投稿は遅れてしまいますわ。
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