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image1362.png公開年:2008年 
公開国:アメリカ、イギリス
時 間:115分
監 督:ジャスティン・チャドウィック
出 演:ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン、エリック・バナ、デヴィッド・モリッシー、クリスティン・スコット・トーマス、マーク・ライランス、ジム・スタージェス、ベネディクト・カンバーバッチ、オリヴァー・コールマン、アナ・トレント、エディ・レッドメイン、ジュノー・テンプル、トム・コックス、マイケル・スマイリー、イアン・ミッチェル、アンドリュー・ガーフィールド、ビル・ウォーリス 他
コピー:愛は、分けられない。
最初に愛されたのは妹メアリー、王妃になったのは姉のアン。世界を変えた華麗で激しい愛の物語。

16世紀、イングランド。国王ヘンリー8世と王妃キャサリンとの間には男子がなかなか生まれない。成り上がり貴族のトーマス・ブーリンは、そこに付け入り、一族の出世のために長女アンを王の愛人にしようと画策。しかし、王が見初めたのは次女メアリー。メアリーは商人と結婚したばかりだったのだが、王は王妃の侍女として宮中に入れ、結局、愛人にしてしまう。王の愛人の座を横取りされたアンは、メアリーに対して嫉妬と憎しみを抱き始める…というストーリー。

エリザベス女王とローマ教皇が会談して歴史的和解…みたいなニュースがあったと思うけれど、まさに本作はイギリス国教会事始め。世界史の授業をとった人なら、女ったらしのヘンリー8世が愛人と結婚するために離婚をしようとしたけれど、ローマ教皇庁が認めなかったために断絶し、イングランド国教会の設立につながることに…ってのは記憶の片隅にあるはず。
#いやぁ、正直にいうと、なんとなく名前だけで借りて、観進めていくうちにアン王女の話だってことに気付いたのだが…。

ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソンの容姿(というか人種的特徴)があまりに異なるので、姉妹って…って思ったのだが、調べてみると実際にアンは黒髪でやせ型で、メアリーは金髪で豊満って感じだったらしい。実はバッチリなキャスティングなんだね。
どうも、最近の学説だと、メアリーが姉でアンが妹ってことらしいけど、まあ、それはどっちがどっちでも本作の面白さには影響ないかな(ハリー・ポッターの邦訳でも姉妹が逆になってって云々ってことがあったけど、大勢に影響がなけりゃ、案外どうでもいいことなのかも)。さらに、同じ名前でややこしいんだけど、ヘンリー8世と前妃キャサリンとの間の女子の名前もメアリーで、こっちが例の悪名高き“ブラッディ・メアリー(血まみれのメアリー)”なんだねぇ。

ケイト・ブランシェットの『エリザベス』の冒頭に出てくる、メアリー王女がそれなわけだ。どうも、このあたりの複雑なドロドロの流れが腑に落ちていなくって、『エリザベス』の時はなんとなく判った気になって観ていたけど、しっかりとピースがはまっていく感じがして、けっこう心地好かった。

はじめは無邪気な兄弟が、出世の道具されていくわけなんだけど、それでもはじめは謀略のままごとみたいな感じで参加。でも不思議なことに、そのままごとみたいなノリで充分通用しちゃう世界だってのが、またおもしろい。
ナタリー・ポートマンはアン・ブーリンのクレイジーっぷりを見事に怪演(っていってもいいよね)しているし、スカーレット・ヨハンソンも、いつもどおりの、口が半開きでモッサりしたイメージが実にハマっていてよろしい。母親役しかり、かなりキャスティングはいい感じ。肝心のヘンリー8世がいまいちという声も出そうだが、ここでヘンリーまで強烈な個性を発揮しちゃうとポイントがボケそうだから、こんな感じでいいんだと思う。

ただ、不思議なのは、原題が“THE OTHER BOLEYN GIRL”で、ブーリンといえばアン・ブーリンなわけだから、そのOTHERってことはメアリーを指しているってこと。メアリー目線でハナシが進むわけでもないし、メアリーが主役なわけでもない。なんかまとはずれなタイトルな気もして、めずらしく邦題のほうが正しく思えるめずらしい例かも。ブーリンといえばアン王女のことばかり語られ、メアリーのことを語るケースが少ないってことで、それを扱ったというだけでも、注目に値するってことなんだろうか(やはりピンとこないなぁ)。

まあ、それはそれとして、基本的に実話なんだけど、ストーリー展開は流麗で飽きることはない。ポンコツ韓国ドラマのドロドロ展開なんかハナクソに思えてくるくらい、よくできていると思う。
とにかく、『エリザベス』を観なおしたくなって仕様が無い。歴史に興味のある人は、非常に楽しめると思うし、そうでない人も及第点は超えると思う。まったく受賞歴はないんだけど、お薦めできる一本。
#日本の歴史モノ映画も、技術・脚本含めて、このレベルにならないものか。
 

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